オフィス内装工事の費用相場丨費用を適正に抑える方法や依頼の流れ・業者の選び方まとめ

オフィスづくりのコツ

オフィスの移転・リニューアルによって叶えられるのは、単なる見た目の刷新だけではありません。働き方改革の推進や採用力の強化、社員のモチベーション向上といった、経営課題の解決にもつなげることができます。
そのためには、適切な計画に加えて、信頼できるパートナー選びが不可欠です。

本記事では、オフィス内装工事の具体的な内容を紹介します。さらに費用相場やコスト削減の方法、さらには業者選定のポイントまで、初めて工事を依頼する方にもわかりやすく解説します。

オフィス内装工事の主な内容

オフィス内装工事と一口に言っても、実際にはさまざまな種類の工事が含まれます。ここでは、主要な7つの工事内容について詳しく見ていきましょう。

建築工事

建築工事は、オフィスの骨格を形作る最も基本的な工事です。壁、天井、床といった空間全体の印象を左右する要素に関わるため、オフィスのデザイン性と機能性の両面で重要な役割を果たします。

具体的には、間仕切り壁の設置やパーテーション工事、床材の張り替え、天井の仕上げ工事などが含まれます。間仕切り工事では、会議室や個室スペースを区切るための壁を設置し、空間を効率的に活用できるようにします。

また、OAフロア(二重床)の設置も建築工事の一部です。床下に配線スペースを確保することで、電源ケーブルやLANケーブルをすっきりと収納し、レイアウト変更にも柔軟に対応できる環境を整えます。

電気工事

電気工事は、照明器具の設置や交換、コンセントの増設、分電盤の設置など、オフィスの電気設備全般に関わる工事です。

照明計画は、執務スペースでは明るく均一な照度を確保し、リフレッシュスペースでは落ち着いた雰囲気を演出するなど、エリアごとに最適な環境を作り出すために重要です。また、社員の増員やレイアウト変更に伴い、コンセントの位置や数を調整する必要も生じます。

配線の隠蔽工事(壁内配線や床下配線)を適切に行うことで、整然としたオフィス環境を実現できます。

衛生設備工事

衛生設備工事には、給排水設備や給湯設備、トイレ、キッチンなどの水回りに関する工事が含まれます。
オフィスで快適に過ごすための基本的なインフラとして、適切な給水・排水システムの整備は欠かせません。リフレッシュスペースに給湯設備を設置したり、トイレの設備を更新したりすることで、社員の満足度向上にもつながります。

空調設備工事

空調設備工事は、エアコンや換気設備、ダクトなど、室内の温度・湿度管理と空気の循環に関わる工事です。
快適な温度管理は、社員の生産性に直結する重要な要素です。オフィスの規模やレイアウトに応じて、適切なゾーニングと換気効率を考慮した空調設計を行うことで、エネルギー効率の向上とコスト削減も実現できます。

弱電(電話・LAN)工事

弱電工事は、電話回線やインターネット回線などの通信インフラに関する工事です。
現代のオフィスでは、安定したネットワーク環境は業務の生命線といえます。
有線LANの配線はもちろん、無線LAN(Wi-Fi)の設置も含め、どこからでも快適に通信できる環境を整備することが求められます。レイアウトの変更にも対応しやすい柔軟な配線設計が重要です。

セキュリティ工事

セキュリティ工事では、防犯カメラの設置や入退室管理システムの導入など、オフィスの安全性を高めるための設備を整備します。
顧客情報や企業の機密情報を扱うオフィスでは、適切なセキュリティ対策が不可欠です。とくに役員室や重要書類を保管するエリアなど、機密性の高い場所には、カードキーや生体認証システムなどの導入を検討するとよいでしょう。

防災工事

防災工事は、火災報知機、誘導灯、消火設備などの防災設備を設置・更新する工事で、消防法により設置が義務付けられています。
内装工事を行う際には、消防法や建築基準法など各種法令の遵守が必須です。工事の規模や内容によって必要な設備が異なるため、専門知識を持つ業者に相談しながら進めることが大切です。

workkit by HITOBA DESIGNでは、オフィス内装を設計から施工まで一貫で対応し、見た目や機能面だけでなく経営課題を解決できる空間づくりをご提案しています。
お困りの際はぜひお問い合わせください。


オフィスの内装工事にかかる費用目安と内訳

オフィス内装工事を計画する際、最も気になるのが費用です。ここでは、工事範囲ごとの費用目安を解説します。

オフィス全体を工事する場合

オフィス全体をリニューアルする場合、坪単価15〜60万円程度が一般的な相場とされています。
たとえば、100坪のオフィスであれば、工事費用は約1,500〜6,000万円となります。ただし、この金額はあくまで目安であり、工事の内容や使用する素材・グレード、デザインの複雑さによって大きく変動します。

高品質な素材を選んだり、特注のデザインを取り入れたりする場合は、相場の上限を超えることもあります。また、この費用にはオフィス家具は通常含まれないため、別途予算を確保する必要があります。

坪単価の内訳としては、建築工事(床・壁・天井)が最も大きな割合を占め、次いで電気工事、空調設備工事、弱電工事などが続きます。デザインや設計の費用も工事費全体の15~30%程度を占めることが一般的です。

オフィスの一部を工事する場合

部分的な改装の場合、全体工事と比べて坪単価が若干割高になる傾向があります。これは、工事範囲が限定されることで、養生や資材搬入などの固定費が相対的に高くなるためです。
しかし、部分改装には明確な目的を持って実施できるというメリットがあります。

たとえば、企業ブランディングのためにエントランスや受付を改装する、生産性向上のために会議室やリフレッシュスペースを整備する、採用力強化のために来客スペースを魅力的にするなど、投資対効果を測りやすい点が特徴です。
このように、限られた予算を戦略的に配分することで、経営課題の解決に直結する効果的なオフィス改善が可能になります。

オフィスの内装工事の費用を抑える方法

内装工事の費用は高額になりがちですが、工夫次第でコストを抑えることができます。ここでは、品質を損なわずに費用を削減する6つの方法を紹介します。

既存の設備を活用する

既存の設備や家具を可能な限り再利用することで、費用を大幅に削減できます。
たとえば、まだ使用可能な照明器具や空調設備、パーテーションなどは、清掃やメンテナンスを施すことで引き続き活用できる場合があります。また、オフィス家具についても、配置換えやリペアによって新たな価値を生み出せることがあります。

ただし、老朽化が進んでいる設備を無理に使い続けると、かえってメンテナンスコストがかさむ可能性もあるため、専門家の意見を聞きながら判断することが重要です。

居抜き物件を選ぶ

オフィス移転を伴う場合、居抜き物件を選択することで初期費用を大きく抑えられます。
居抜き物件とは、前のテナントが使用していた内装や設備がそのまま残っている物件のことです。間仕切り壁や照明、空調設備などが既に整っているため、一からすべてを作り直す必要がなく、工事費用と工期の両方を削減できます。

ただし、自社のコンセプトや働き方に合わない場合は、結局大規模な改装が必要になることもあります。物件を選ぶ際は、既存設備が自社の用途に適しているかを入念に確認することが大切です。

シンプルなデザインや素材を選ぶ

デザインや素材の選択を工夫することで、費用を抑えつつ機能的なオフィスを実現できます。

たとえば、複雑な造作工事や特注家具を避け、既製品を上手に組み合わせることでコストダウンが可能です。また、床材や壁材についても、見た目は高級感がありながら比較的安価な素材を選ぶことで、予算内に収めることができます。

しかし、デザイン費を過度に削りすぎると、オフィスの魅力が低下し、社員の定着率や企業イメージに悪影響を及ぼす可能性もあります。機能性や耐久性を損なわない範囲で、適切なグレードのメリハリをつけることが重要です。

こだわる場所・こだわらない場所のメリハリをつける

限られた予算を最大限に活用するには、投資すべき場所とコストを抑える場所を明確に区別することが効果的です。

来客が訪れるエントランスや受付、応接室などは企業の顔となる場所なので、高級感のある素材や凝ったデザインを採用し、ブランディング効果を高めます。一方、バックヤードや倉庫など人目に触れにくい場所は、機能性を重視しつつグレードを抑えた建材を選ぶことで、全体の予算をバランスよく配分できます。

このように、目的に基づいた戦略的な予算配分を行うことで、費用対効果の高いオフィスづくりが実現します。

閑散期に工事を依頼する

工事を依頼する時期によっても、費用を抑えられる可能性があります。
一般的に、オフィス移転の繁忙期は3月〜4月と9月〜10月で、この時期は業者のスケジュールが埋まりやすく、工事費用も高めに設定される傾向があります。一方、閑散期とされる6月〜8月は比較的余裕があり、価格交渉の余地が生まれることがあります。

ただし、移転時期は企業の事業計画や契約更新のタイミングに左右されるため、必ずしも閑散期に合わせられるとは限りません。大型連休を利用して工事を進めるなど、業務への影響を最小限に抑えながら、柔軟にスケジュールを組むことも検討しましょう。

補助金を活用する

オフィス改装に関連する補助金や助成金を活用することで、実質的な負担を軽減できます。
主な制度として、以下のようなものがあります。

  • ものづくり補助金:中小企業の設備投資を支援する制度で、オフィス環境の整備に活用できる場合があります。
  • IT導入補助金:ITツールやシステムの導入を支援する制度で、オフィスのデジタル化に関連する工事に適用されることがあります。
  • 小規模事業者持続化補助金:販路拡大などを目的とした取り組みを支援する制度で、オフィスの改装が事業拡大につながる場合に活用できます。
  • 受動喫煙防止対策助成金:分煙設備の設置や喫煙室の整備に対する助成金で、健康経営を推進する企業に適しています。

これらの補助金は申請に審査が必要で、交付までに一定の期間を要します。また、制度の内容は頻繁に更新されるため、最新情報を確認することが不可欠です。早期段階から検討を始め、専門家のサポートを受けながら申請を進めることをおすすめします。

出典:中小企業庁「ものづくり補助金事業公式ホームページ」
参考:中小企業庁「IT導入補助金制度概要」
参考:中小企業庁「小規模事業者持続化補助金について」
参考:厚生労働省「受動喫煙防止対策助成金 職場の受動喫煙防止対策に関する各種支援事業(財政的支援)」

複数の業者を比較検討する

複数の業者に相見積もりを依頼することで、適正価格を把握し、費用を抑えることができます。
見積もりを依頼する際は、同じ条件・工事内容で比較できるよう、詳細な仕様を明確にしておくことが重要です。単に金額だけでなく、工事の品質、使用する素材、アフターフォローの内容なども総合的に判断しましょう。

極端に安い見積もりには注意が必要です。品質の低下や後から追加費用が発生するリスクがあるため、価格の根拠をしっかりと確認することが大切です。

オフィスの内装工事を行う際の大まかな流れ

オフィス内装工事をスムーズに進めるには、全体の流れを理解しておくことが重要です。ここでは、6つのステップに分けて解説します。

1. 内装工事の目的を明確にする

内装工事の最初のステップは、なぜ工事を行うのか、工事後のオフィスで何を実現したいのかという目的を明確にすることです。

たとえば、「業務効率の改善」「社員のコミュニケーション活性化」「企業ブランディングの強化」「採用力の向上」など、具体的な経営課題を解決するための目的を設定します。複数の目的がある場合は優先順位をつけることで、その後の予算配分やスケジュール決定がスムーズになります。
この初期段階での目的設定が、プロジェクト全体の成功を左右する重要な軸となります。

2. 業者を選定する

目的が明確になったら、次は工事を依頼する業者を選定します。
内装工事は、主に「デザイン設計」と「施工」の2つの工程に分かれます。これらを別々の業者に依頼する方法と、一括で依頼する方法があります。

分離発注のメリットは、デザインと施工それぞれに専門性の高い業者を選べることです。一方、調整の手間や責任の所在が複雑になるというデメリットもあります。

一括発注の場合、設計から施工まで一貫して任せられるため、調整の煩雑さを避け、スピーディーに計画を推進できます。ワンストップ対応の業者であれば、責任の所在も明確で、トラブル時の対応もスムーズです。
自社の状況や優先事項に応じて、最適な方法を選びましょう。

3. 業者とオフィスデザインを検討する

業者が決まったら、工事の目的や要望を詳しく伝え、内装イメージ、デザイン、レイアウトなどを具体的に図面化してもらいます。

この段階では、業者からの提案をもとに打ち合わせを重ね、理想のオフィス像を形にしていきます。同時に、ビル管理会社への事前確認も必須です。ビルによっては工事可能な範囲や規約が定められているため、トラブルを避けるためにも設計段階で確認しておくことが重要です。
デザインと機能性のバランスを取りながら、社員が快適に働ける環境を目指しましょう。

4. 見積もりを依頼する

完成したレイアウトや設計図に基づいて、業者に見積もりを依頼します。
見積もりを精査する際は、金額だけでなく、工期、具体的な作業内容、アフターフォローの有無まで細かく確認しましょう。不明な点や疑問があれば、契約前に必ず解消しておくことが大切です。
予算内で目的が達成できるか、費用対効果は適切かといった観点から、総合的に判断します。

5. 契約しスケジュールを調整する

見積もり内容に問題がなければ、正式に工事契約を結びます。
契約後は、業者と具体的な施工スケジュールを立てます。工事期間中は通常業務への影響を最小限に抑えるため、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。一般的に、オフィス全体の内装工事には3〜5か月程度かかるとされています。
また、工事期間中の対応について、社内や取引先など関係者への事前告知とコミュニケーションも忘れずに行いましょう。

6. 竣工~引き渡し

工事が完了したら、設計図通りに施工されているか、不具合がないかを確認する「竣工検査」を行います。
この検査では、発注者が立ち会いのもと、細部まで入念にチェックします。問題がなければサインをして、正式に引き渡しとなります。
新しいオフィス家具や機器の搬入スケジュールも、引き渡し時期に合わせて調整しておくとスムーズです。

オフィスの内装工事を依頼する業者の選び方

オフィス内装工事の成功は、信頼できる業者を選べるかどうかにかかっています。ここでは、業者選定の際に重視すべき4つのポイントを解説します。

施工実績は豊富か

施工実績の多さは、業者の技術力とノウハウの蓄積を示す重要な指標です。
ホームページなどで公開されている施工事例を確認し、自社の目的に合ったデザインや、同業種・同規模の実績があるかをチェックしましょう。実績が豊富な業者であれば、さまざまなリクエストに柔軟に対応できる可能性が高まります。
また、事例を見ることで、業者のデザインセンスや得意分野を把握することもできます。

法律に精通しているか

内装工事には、消防法、建築基準法、物件の貸主との契約関連など、多くの法律や規制が関わります。
これらの法令を遵守しないと、工事のやり直しや業務への支障が生じる可能性があります。法律面に精通した業者を選ぶことで、適切な手続きや申請をスムーズに進められ、トラブルを未然に防ぐことができます。
専門的な対応力を持つ業者かどうか、事前にしっかりと確認しましょう。

アフターサービスは整っているか

工事後のアフターサービスが充実していることも、業者選びの重要なポイントです。
保証制度の有無、定期的なメンテナンスの実施、不具合が生じた際の対応窓口体制などを確認しましょう。アフターサービスがしっかりしている業者であれば、工事後も安心してオフィス運営を続けることができます。
長期的な視点でパートナーシップを築ける業者を選ぶことが、快適なオフィス環境の維持につながります。

担当者の対応は迅速で丁寧か

業者選定において、担当者の対応力は見落としがちですが、非常に重要な要素です。
レスポンスの速さ、説明の丁寧さ、提案の的確さなどは、長期間にわたるプロジェクトを成功に導く鍵となります。見積もりの段階で、内容を分かりやすく説明してくれるか、こちらの要望に対して具体的で適切な提案があるかを見極めましょう。
担当者の人柄や誠実さも含めて、信頼できるパートナーかどうかを判断することが大切です。

まとめ

オフィス内装工事は、単なる空間の刷新ではなく、社員のモチベーション向上や業務効率の改善、企業ブランディングの強化といった経営課題を解決する重要な投資です。

成功のカギは、明確な目的設定と信頼できるパートナー選びにあります。費用相場を把握し、コスト削減の工夫を取り入れながら、自社に最適なオフィス環境を実現しましょう。

workkit by HITOBA DESIGNでは、経営課題の解決につながる本質的なデザイン提案と、設計から施工までのワンストップ対応により、理想のオフィスづくりをトータルでサポートしています。

また、豊富な経験を持つデザイナーを社内外から適切に配置し、さまざまな視点で最適なプランを提供いたします。これにより、お客様の具体的なニーズに合わせた柔軟なオフィス設計が可能になります。

さらに、豊富な実績と多様なデザイン提案力で、お客様の働き方改革や企業価値向上を実現します。オフィスの内装工事をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。