オフィス天井の種類や素材の特徴を解説!高さや色の選び方もご紹介【事例あり】 

オフィス空間デザイン

オフィスの移転やリニューアルの際、天井のデザインは重要な場所の一つです。
天井の色や素材、種類でオフィスの雰囲気も大きく変わります。

さらに、天井の高さも働きやすさと関係があるといわれています。
こうした面を意識してオフィスをデザインすることで、従業員の働きやすい環境作りが可能です。

今回は、オフィス天井が会社にとって重要な理由や種類、素材別の特徴、オフィス天井のデザインを決める際のポイントなどについてご紹介します。
これからオフィス移転やリニューアルを考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

オフィスの天井選びが重要な理由

オフィスの天井は、壁や床と同じく無意識で目に入るものです。
デザインが従業員の働きやすさにも影響を与えます。
 
天井が低いとストレスを感じる場合があるので、デザインする際には高さを意識することも大切です。
天井のデザインでオフィスの雰囲気がよくなると、新しいアイデアも生まれやすくなります。
 
また、会社の雰囲気に合った清潔感のあるおしゃれな天井は、従業員だけでなく来訪者にも好印象を与えやすいでしょう。
このほか、災害時を想定したオフィス天井にすると、地震が起きても被害を少なくおさえられる可能性があります。
こうした理由から、オフィス天井のデザインは重要だといえるでしょう。

オフィス天井の種類と特徴

オフィス天井の種類は、以下の通りです。
 
・在来工法天井
・グリッド天井
・ライン天井
・スケルトン天井
 
種類ごとの違いを理解しておくと、自社に合う天井を選びやすくなります。
天井の種類ごとのメリットやデメリットを解説していきます。

1. 在来工法天井

在来工法天井は、天井の下地材に石膏ボードや吸音材などの天井材を取り付けて仕上げる方法で、多くのオフィスや学校で採用されており、ポピュラーな方法の一つといえるでしょう。
このように多くの場所で採用されていることから、費用をおさえやすい傾向にあります。
また、基本寸法が決まっていないため、照明や空調設備の配置を比較的自由に決めやすい点も特長です。
 
一方で、一度施工したあとは簡単には変更できません。
これは、天井材と照明や空調設備などが一体となるよう施工されているためです。
施工後にレイアウト変更する可能性が低く、費用もおさえたい場合に向いているでしょう。

2. グリッド天井

グリッド天井は、システム天井と呼ばれる種類の一つです。
システム天井とは、下地材の骨組みに天井材や照明、空調設備などをセットして施工する天井を指します。
そのうち、グリッド天井は骨組みが格子状(グリッド)になっていることが特徴です。
 
グリッドごとに天井材や空調設備などを取り外せるため、メンテナンスしやすいメリットがあります。
また、グリッドに合わせて設置するため、オフィスをリフォームする際に設備を増減させることも可能です。
将来設備を移動する可能性がある場合にはグリッド天井を検討するとよいでしょう。
 
ただし、在来工法天井と比較すると、グリッド天井は吸音性や遮音性が低くなりやすい傾向にあります。
フレームやパネルを使うため、在来工法天井より費用が掛かりやすい側面も見られます。

3. ライン天井

ライン天井は、グリッド天井と同じくシステム天井の一種ですが、グリッド天井とは異なり、ライン上に天井材と照明や空調設備が一体化して組み込まれている点が特徴です。
 
ライン上に照明が並んでいるため、デスクの向きを照明と合わせれば各デスクの明るさを統一できます。
ラインのサイズをオフィスのレイアウトに合わせられる点もメリットです。
 
ただし、骨組み自体が直線状のため、設置後に照明の向きを変えることは難しくなります。
もし別方向の照明が必要になったときは、天井のものとは別に用意しなければなりません。
 
照明や空調設備をすっきりと一直線に配置したい場合に向いています。

4. スケルトン天井

スケルトン天井は、名前の通り、天井材を使わずに配管などを見せる(スケルトン)状態の天井を指します。
配管やコンクリート部分をあえて見せることで、デザイン性の高い空間をつくれる点が特徴です。
 
天井材を使わない分、天井が高く見えるため、開放感のあるオフィスを演出できます。
スタジオやカフェで採用されることも多く、オフィスに取り入れるとモダンな印象になりやすい点も魅力です。
スケルトン天井は、一味違う、おしゃれなオフィス空間をつくりたい場合に適した天井方式といえます。
 
一方で、天井材がないためほかの種類の天井と比較すると、吸音性は低めです。
さらに、スケルトン天井に対応した照明器具や空調設備を選ぶ必要があります。
既存の天井を撤去してスケルトン仕様にする場合には撤去費用が発生し、工事費がかさみやすくなる点にも留意が必要です。

オフィス天井の素材と特徴

オフィス天井によく使われる素材をご紹介します。
代表的なものとしては主に以下の5つです。
 
・岩綿吸音材
・化粧石膏ボード
・木材
・クロス
・コンクリート
 
期待できる効果も素材によって変わるため、目的に合ったものを選びましょう。

1. 岩綿吸音材

岩綿吸音材は、ロックウール(岩綿)を主に使用している点が特徴です。
岩綿を繊維状に加工しており、反響を吸収するのでオフィス内で発生する雑音を軽減する効果が期待できます。
 
さらに、断熱性や防火性にも優れているとされ、オフィス向けとして知られている素材です。
オフィス内の音環境を整えたいのであれば、採用を検討したい素材といえるでしょう。
 
関連記事:オフィスの音問題を解決!具体的な解決策で快適な仕事環境をつくる

2. 石膏ボード

石膏ボードは、芯材である石膏をボード用の原紙で包んで作られ、天井の下地材として使われることも多い素材です。
オフィスに限らず、一般住宅や商業施設などでも広く用いられています。
 
石膏ボードは素材の原価自体が安いので、費用をおさえて施工できます。
また、防火性や耐熱性に優れている点も特長です。
 
もし火災になったときは石膏の中に含まれる結晶水が蒸発して、室内の温度上昇をおさえる効果があるといわれています。
遮音性も優れており、吸音材と併用すれば吸音性と遮音性の効果をそれぞれ高められるでしょう。

3. ウッドパネル

ウッドパネルは、木の質感を感じられる素材です。
木目を残しているおしゃれでナチュラルな雰囲気のオフィスになります。
 
木の質感にはリラックス効果があるといわれており、従業員のモチベーション維持に役立つでしょう。
天然木を使用しているウッドパネルなら調湿性も優れており、オフィス内の湿度を一定に保ってくれる効果も期待できます。
 
なお、ウッドパネルには無垢材や合板などさまざまな種類があります。
できるだけ自然な木の風合いを活かした天井にしたいなら、無垢材のウッドパネルをおすすめします。

4. クロス

クロスとは、天井の装飾用の素材で、いわゆる壁紙です。
ビニールや紙、珪藻土などさまざまな種類があります。
 
クロスはデザインが豊富で、オフィスのコンセプトに合ったものを見つけやすい点がメリットです。
シンプルな色だけでなく柄入りのものもあるため、オリジナリティのある天井を作れるでしょう。
 
また、先にご紹介したウッドパネルではなく、通常の石膏ボードの上に木目調のクロスを貼ってウッドパネル風にする方法もあります。

5. コンクリート

スケルトン天井にすると、木造建築などでない限りコンクリート打ちっぱなしの状態で使用することになります。
コンクリートの天井はそのシンプルな見た目が魅力で、コンクリートならではの重厚感もあり、照明を工夫すれば洗練された雰囲気も演出できます。
 
また、耐火性の高さも特長です。
コンクリート自体は不燃素材なので、もし火事が起きてもコンクリートが燃え広がりを遅らせてくれます。

オフィス天井の高さの決め方

建築基準法で、天井高は2.1m以上と定められていますが、実際には基準よりも高い天井が一般的です。
低い天井はオフィスの従業員に圧迫感を与える可能性があります。
 
オフィスの天井の高さの目安は2.5m~2.8m程度といわれています。
3m超えの天井高のオフィスもありますが、高ければよいという訳でもなく、自社に合っている高さにすることが重要です。
 
少人数でアットホームな雰囲気を大切にするのなら、天井を高くしすぎず一般的な高さにおさえると落ち着いた空間となります。
スケルトン天井の場合、配管や梁が見えている部分は、天井の高さが低く感じられます。
主に作業用に使うのは天井がすっきりと高く見える場所、リラックスゾーンや会議室などは配管や梁がある場所でよいでしょう。
 
天井の高さは、オフィスの大きさと従業員数などを考慮して決めるのが一般的です。
業種によっても適した天井高は異なり、たとえばクリエイティブワークな業務には、高さがあると開放感があって思考を広げやすい環境になります。

オフィス天井の色による違い

オフィス天井に用いられる色は以下4つの系統に分けられます。
 
・暖色
・寒色
・白
・黒
 
同じ素材でも、天井の色でオフィスの雰囲気も変わります。
オフィスの場所に合った色を選びましょう。
 
関連記事:オフィスのインテリアにカラーコーディネートを取り入れよう
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1. 暖色

オフィスの天井を暖色にすると、オフィス全体が暖かみのある雰囲気になります。
 
暖色のなかでもオレンジや黄色は、モチベーションにもつながりやすいといわれている色です。
赤は、活発な色として会議室などに適しています。
また、フリーアドレスにしているのであれば、共有スペースに暖色を用いるのも向いています。
 
ただし、赤や黄色などのはっきりとした色を多く使いすぎると目が疲れるので、天井のアクセント程度にするのがよいでしょう。
 
関連記事:フリーアドレスとは?企業に変革をもたらす柔軟な働き方と成功の秘訣【事例付き】

2. 寒色

寒色系は、オフィスにスタイリッシュなイメージを与えられるのが特徴です。
特に、寒色のなかでも青色は、集中力を高めやすい色といわれています。
メインの作業スペースに使用すると、従業員が集中して業務を進めやすくなるでしょう。
 
一方、同じ寒色でも緑は落ち着きやすいとされている色です。
カフェスペースなどに置くと、よりリラックスしやすい雰囲気となり、仕事と休憩時でメリハリをつけられます。
 
関連記事:オフィスにカフェスペースを設けるメリットとは?活用法や導入事例をご紹介

3. 白

白は、オフィスの多くで採用されている色です。
膨張色で、天井に使うとオフィスを広く見せやすくなります。
 
白は光を反射する色でもあるため、明るく清潔感のある印象になるでしょう。
さまざまなインテリアとも合わせやすく、オフィスデザインをしやすいメリットもあります。
 
ただし、あまり真っ白な空間にすると緊張感を覚える場所になるため、白をベースにする場合はベージュや茶色など淡い色を加えるとよいでしょう。

オフィス天井のデザインを決める4つのポイント

オフィス移転に際して天井のデザインを決める際におさえておきたいポイントを4つご紹介します。
リニューアルや移転予定のある人は、チェックしておくとよいでしょう。
 
関連記事:オフィス設計の進め方|手順やエリア別のポイント・最新トレンドを解説

1. オフィスのコンセプトを先に決める

コンセプトを先に決めると、天井を含むオフィスデザインを決めやすくなり、全体に統一感を出しやすくなります。
 
コンセプトなしでオフィス天井のデザインを考えた場合よりも、会社のイメージとオフィスイメージのギャップが少なくなり、オフィスを訪れた人に好印象を与えやすくなります。
 
より統一感を出すため、会社のテーマカラーが決まっている場合は取り入れるとよいでしょう。

2. ゾーニングを意識する

ゾーニングとは、オフィス内のエリアを視覚的に分ける手法のことです。
壁や床の色を変えるだけでなく、天井の材質や色を変えることもゾーニングの一つに含まれ、リラックススペースには落ち着いた緑を、作業スペースには集中しやすい青を取り入れるなど、用途に合わせた使い分けが可能です。
 
照明の種類や配置を変えることも、効果的なゾーニングになります。
さらに、天井の高さをあえて変えたり、下がり天井を採用したりすることで、エリアごとの雰囲気をより明確にできます。
 
関連記事:オフィスレイアウトの基本はゾーニングとデスクレイアウト!

3. 安全性を優先する

天井に限らず、オフィス移転やリニューアルにおいて安全性は非常に重要です。
天井の配色や照明、空調設備の位置が従業員の動線に大きく影響することはありませんが、天井のデザインにより非常口が分かりにくくなるようなことがあってはなりません。
 
また、天井の高さ以外にも、耐震や耐火性などの面で法律により定められている基準があります。
DIYでオフィスの天井をリニューアルする場合、こうした基準をクリアする必要があるため、建築基準法、消防法、労働安全衛生法の3つは確認が必要です。

4. 専門業者とよく相談する

DIYで天井を自社の雰囲気に合ったものにすることも不可能ではありませんが、基本的には専門業者へ依頼することをおすすめします。
 
特に、初めてリニューアルや移転をする場合、オフィスデザインに強い業者に依頼すると経験や知識から自社に合ったデザインを提案してもらえます。
業者とよく相談して天井のデザインやオフィスのレイアウトなどを決めていくことで、より自社のイメージに合ったオフィスになるでしょう。
 
関連記事:オフィス移転のコンサルとは?業務内容や依頼するメリット・デメリットを解説

おしゃれなオフィス天井の事例

e-dash株式会社様の事例では、コミュニケーションが生まれやすい開放的な空間をデザインしています。

なかでも、作業スペースがある空間の天井はスケルトン天井を採用しました。
一方、会議ができるような個室スペースなどはグリッド天井を採用し床の高低差と天井で空間に抑揚をつけています。

全体的にやわらかく落ち着きある素材でそろえており、統一感と開放感を兼ね備えたオフィスデザインとなりました。
 
オフィス天井デザイン事例:「e-dash株式会社」

自社に合った天井で快適なオフィスにしよう

オフィス天井のデザインは、従業員のモチベーションにも影響を与える重要な項目です。
天井の種類だけでなく、素材や色など多種多様な選択から自社に合うものを決める必要があります。
 
各基準もクリアしなければならないため、オフィスの移転やリノベーションは専門業者へ相談することをおすすめします。
業者とも話し合いながら、従業員が働きやすく自社のイメージにも合った天井デザインを選びましょう。
 
workkitは、オフィスや商業施設など、人が集まる空間の企画・デザイン・施工を手掛ける空間デザイン会社です。
オフィス天井の設計・デザインにも対応しており、用途や働き方に応じて、開放感・機能性・デザイン性を考慮した最適な天井デザインを提案しています。
 
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