気候の変化や忙しい日々、体調不良になっていませんか?一部企業では定着しつつあるテレワーク・リモートワークの働き方になかなか慣れず、変化に戸惑う方も多いのではないでしょうか。
体調不良やスムーズに業務が進まないと感じる原因を知り、適切なリラックス方法を実践してみましょう。また同時にオフィス環境を整えると、思っている以上に心身を癒せます。そこで本記事では、ワーカーにおすすめのリラックス方法や、リラックスできるオフィスの特徴を実例とともにご紹介します。
疲れや体調不良の原因を知ることが、健康な生活を取り戻す第一歩です。多くのワーカーが感じている疲労は、ストレスが引き金になっていることがほとんどでしょう。では現代のワーカーが抱えるストレスについて、すこし具体的に見ていきます。
厚生労働省の調査では、仕事で強い不安やストレスを感じているワーカーは50%以上いる結果となりました。主なストレスの要因は「仕事の量」「仕事の失敗・責任の発生等」「仕事の質」です。
「過緊張」とは、交感神経が過剰に緊張し、自律神経のバランスが崩れた状態をいいます。過緊張になると次のような症状や状態に悩まされます。
● よく眠れない
● 全身の疲労感
● 手足の冷え
● 頭痛
● 首や肩のこり
交感神経が高ぶった状態では筋肉を緩められず血行が悪くなり、このようなさまざまな症状を引き起こすのです。この過緊張の原因は「ストレス」と言われ、先に述べたような仕事の量や質だけでなく、人間関係なども含まれるでしょう。
症状が長引き重症化する前に、早い段階で適切に対処し健全な状態に戻さなければいけません。
過緊張を引き起こすストレスは、次の4つに分類されます。
● 物理的ストレッサー:騒音・におい・温度・気圧など
● 化学的ストレッサー:アルコール・薬物・大気汚染など
● 生物的ストレッサー:ウイルス・疾病・ケガなど
● 心理社会的ストレッサー:ライフイベント(昇進・転勤・結婚・死別など)・人間関係
これらのストレスのもとをオフィスだけでなく、日々の暮らしのなかからできるだけ取り除いて、心身ともに健康な環境を作ることが大切です。
ストレスが疲れや体調不良を引き起こすことは分かりましたが、ではどのように改善すればよいのでしょうか。具体的なストレス源を取り除ければよいですが、難しい場合もあるでしょう。
そこで、できるだけ「リラックス」する状態を作るようにします。そもそもリラックスとは、脳やからだの緊張を解放してゆるめることです。過緊張状態の脳やからだが解放されれば、楽になるでしょう。ここでは、オフィスで気軽にできるリラックス方法をご紹介します。
ストレスが溜まっている人は、呼吸が浅い傾向があります。深く息を吐き、ゆっくりと吸い込む深呼吸を何回か繰り返してみてください。呼吸にはからだの巡りをよくする効果があり、一定のリズムで呼吸をすればメンタルも安定してきます。換気ができるなら、新鮮な空気を取り入れるとよいでしょう。また伸びをしたり、首を回したり、ストレッチを組み合わせるのも効果的です。
机の上や中を整理すると、気持ちが切り替えられます。ものが煩雑に散乱していると、必要な書類が見つからない、積み重なった資料が崩れてしまうなど、さらにストレスになる現象につながります。イライラが溜まり、仕事が進まないといった悪循環が生まれるので、一度仕切り直して身の回りを整理整頓してみてください。
疲れがたまっているときや睡眠不足のときは、思い切って仮眠を取るようにしましょう。15分から30分ほどの昼寝がおすすめです。仮眠時間が確保できない場合でも暫くの間、目を閉じているだけでもリラックス効果があります。
水分が不足していると、集中力が削がれるので適度に水分補給をしてください。大人が一日で飲むとよい水分量は、食事を含めて1.6~2ℓと言われています。そのなかでも「水」は1.2ℓが目安ですが、働く人の90%が、1・2ℓの摂取を下回るというデータもあります。意識的に摂取しましょう。
またナッツやチョコレート・ドライフルーツなどの間食も、リラックス効果があります。食べすぎに注意しながら、休憩時間にあたたかい飲み物といっしょに摂るとよいでしょう。
目にやさしく癒し効果の高い植物を、執務スペースに置いておくとリラックスできます。観葉植物をオフィスに取り入れている企業も増えました。植物があると「アルファ波」が増えると言われています。このアルファ波は精神的な安定を示す脳波で、筋肉の緊張を緩和させる効果もあるようです。同時に空気環境を清浄にする作用も持つ植物。オフィスをリラックスさせるために必要なアイテムと言えます。
WORK KITでは、リラックスできるオフィスも数多くデザインしています。仕事をする場所であるオフィスですが、ワーカーがリラックスできる環境はとても重要です。そこでリラックスできるオフィスの特徴と、その要素を備えた実例をご紹介します。
人が集中できる時間には限りがあります。一般的には50分から90分程度で集中力が散漫になるでしょう。そのような状態で業務を続けても効率がさがり、心身に負担がかかります。思い切ってしっかりと休息を取れば、かえって効率よく仕事を勧められます。またリラックスした状態のほうが、新しいアイデアが生まれやすいとも言われます。そこで近年では、休憩スペースの重要性が高まってきました。
おしゃれなカフェにいるような気持ちで、ゆっくり休めるラウンジを備えた株式会社NTTデータ様のオフィスは、オンオフの切り替えをしながらリラックスして働ける空間です。
海辺のリゾート感をイメージしたカフェラウンジですが、しっかり集中して仕事に取り組めるブースも設置しています。オープンミーティングスペースでは、明るい気持ちで話し合いができるでしょう。
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KOKUYOの調査によれば、オフィスに植物を導入することで約77%の人がストレス軽減効果を感じられたそうです。そのほか、視覚疲労の緩和・社内コミュニケーションの活性化にも役立っています。オフィス内の緑視率(視界に入る緑の植物の割合)が10~15%あると、作業効率がよいと言われます。積極的にインテリアグリーンを取り入れたオフィスは、精神的な落ち着きも得られ快適に仕事を進められるでしょう。
女性や子育てファミリーを中心に、テレワーク・リモートワークを組み合わせた働き方へシフトした株式会社風讃社様。木素材を多用し、自然のぬくもりを感じられる内装にインテリアグリーンをバランスよく配置しています。ワーカーがリラックスして働けるデザインを大切にし、居心地のよい空間を実現しました。
自宅で働く人も増えてきた近年、あえてオフィスらしさを排除し、家のリビングにいるような安らぎを感じられるようなアイテム選びにもこだわっています。働く場所も居心地よく、明るい気持ちになれる場にすることは、これからのオフィスに求められる要素と言えます。
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コロナ禍を機に普及したテレワーク・リモートワークでは、孤独に感じやすい・コミュニケーション不足が起こるなどの問題も指摘されています。逆に、オフィス特有の緊張感がストレスになるケースもあるでしょう。
オフィス用のデスクやチェアは、集中しやすく効率よい業務ができるように設計されています。しかし、一方で無機質な印象が緊張感をもたらし、リラックスした気持ちにはなりにくいデメリットもあります。
そこで、自宅にいるような安心感と、人とのつながりを感じられるかどうかが、これからのワークスペースに求められているのではないでしょうか。
「TOMORE(トモア) zero」は、野村不動産株式会社が手掛けたコミュニティスペースです。木質と丸みのあるソファなど、ナチュラルで優しいインテリアは、利用者にとっても心地よい空間となるでしょう。
靴を脱いで利用するダイニング・リビング・キッチンは、自宅にいるようなくつろぎを体験できます。仕事に集中したい人向けに、個人ブースも設置されています。人の気配を感じながら「家でもオフィスでもない場所」という新しい働き方を提案します。
働き方の多様化に伴い、コミュニケーションスペースやレンタルオフィスの需要は高まっています。一時的に利用する空間だからこそ、居心地の良さやリラックス感にこだわったインテリアや空間設計は、今後ますます求められるでしょう。
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人生100年時代を迎える現代。健康な暮らしは私たちにとって、とても重要な課題です。元気に気持ちよく働き続けるためにも、働き方や健康をもっと意識していく必要があるでしょう。しかし現実には、仕事で強くストレスを感じている人が多く、過緊張などから体調不良になるケースも増えています。仕事に一生懸命取り組むと同時に、しっかりとリラックスする時間や環境を大切にして、楽しみながら元気な毎日を送りましょう。