インテリアの印象を左右する要素の一つが、カラーコーディネートです。オフィスでも、集中力アップや癒し効果などの色が持つ心理効果を用いれば、業務効率化やリフレッシュ効果が期待できます。コーポレートカラーを取り入れて、企業のアイデンティティを表現することもできるでしょう。
WORK KITでは、魅力あふれるオフィスのデザインを数多く手掛けています。本記事では、カラータイプ別の事例のうち「ダークカラー」が魅力のオフィスを4つ厳選してご紹介します。
映像編集を手掛ける企業のオフィスです。クリエイティブな業務を行う空間に合わせた内装となるようにデザインにこだわっています。物件が元々持っている特徴を生かし、落ち着いた雰囲気の漂うダークトーンのオフィスデザインとなりました。
ブラックとグレーを組み合わせた、モノトーンのカラーコーディネートです。エントランスの先には自然光が差し込む会議室があります。奥の壁に使ったブラックは圧迫感を与えやすいカラーですが、床の明るいグレーカラーとガラス窓による抜け感により窮屈さを感じさせません。中央に大胆に配された植物は、スタイリッシュで無機質な空間の緊張感を緩和してくれます。訪れる人に、かっこよさと親しみやすさを感じさせてくれるオフィスです。
ワークスペースも、モノトーンを基調としたカラーコーディネートにしました。天井にブラックカラーを使っています。天井に取り付けたダクトレールにプラスされたカラーに、遊び心を感じられるでしょう。木目がはっきりした木製のデスク天板や観葉植物でやさしい印象に演出された居心地のよい空間です。布張りのソファや明るいアイボリーカラーのラグもナチュラルさがあり、クールなかっこよさとあたたかみが共存しています。
ワークスペースの壁はカーブがついています。この個性を生かして、デスクも壁のカーブに沿うように配置しました。モルタル調にエイジング塗装が施された壁の意匠性の高さも、魅力の一つです。天井のダークなブラックは暗く感じるかもしれません。しかし、壁や床のライトグレーが部屋全体のバランスを整え、集中して仕事に取り組める明るい空間を作り出しています。
→ 事例の詳細はコチラ
オフィスの概念を覆すような「個性が光る」オフィスをご紹介します。ゲームの企画・製作・開発・運営をおこなっているエンターテイメント企業ならではの、インパクトのあるインテリアデザインです。建物全体のユーズド感を生かし、企業のコンセプトを反映させたストーリ性のある空間となりました。
全体的に重さと暗さを感じるダークカラーのインテリアは、企業名やコンセプトに合わせた「地獄絵図」のイメージでコーディネートされました。エイジング塗装を施したモルタル壁・レンガ調の壁・ネオンサインなどが特徴的です。混沌とした「九龍城」を彷彿とさせる退廃的な空気感が、従来のオフィスの固定観念を打ち破る新しい一面を見せてくれます。
オフィス内の部屋によっては、シンプルですっきりとした仕上げ方も採用しています。間仕切り壁や建具はダークトーンにしており、室内もアクセント的にダークトーンにしました。シンプルな空間でも、オフィス全体の退廃的で重さを感じるコンセプトに合う雰囲気です。徹底した世界観の作り込みにより、企業コンセプトを従業員だけでなく来訪者にも浸透させられます。
思わず目を引く仕掛けの一つに、ピンク色に輝くネオンサインがあります。中華レトロな雰囲気のポスターや漆喰が崩れた壁、格子風のシャッターなどで作りこまれた空間にマッチするネオンサイン。一見、オフィスとは思えないアイテムですが、企業のコンセプトにぴったりです。内装だけでなく、家具やインテリア小物にまでこだわったエンターテイメント性たっぷりのオフィスとなりました。
→事例の詳細はコチラ
ダークトーンでまとめられた洗練された、求人メディアの企画・運営を行う企業のワンフロアをご紹介します。社内外に貸し出すイベントを含む、多目的な交流を目的としたパブリックスペースです。
ダークブラウンを基調とした、落ち着きのあるラウンジは不特定多数の人が集まり、利用できます。空間の主役となるビッグカウンターは、木材を使用してモダンでありながら、心地よいナチュラルさを感じられます。さっと身体を預けて座れるバータイプのスツールやハイスツール、ソファタイプのチェアなど、作業内容や取り組み方によって選べる椅子を複数用意しました。カウンターテーブル内には洗い場もあり、イベント時にはドリンクを提供する場所としても活用できます。
ビッグカウンターの隣には、気さくなコミュニケーションを生むために高さや座る方向を自由に選択できる造作ソファを配置。広々としたスペースで、思い思いのコミュニケーションを取ることが可能です。イベントや研修会を行う際でも、人数を限定せずに利用できるでしょう。天板トレイを組み合わせれば、ディスプレイとしても使えるため、カタログや書籍・資料を並べたり、テーブル代わりにしたり、多目的に活用できます。
共有スペースは、ダークブラウンのカーテンで仕切られており、カーテンの向こうには個別のブースがあります。商談やミーティングを集中して行えるスペースです。ダークブラウンのカーテンは存在感があり、自由な印象のフリースペースとの区切りをつけてくれます。ラウンジフロア全体のダークなテイストにも合い、空間を引き締めてくれるでしょう。
→事例の詳細はコチラ
不動産販売・不動産賃貸・不動産企画仲介コンサル事業を手掛ける企業のオフィスです。高級感と上品さがある優雅な空間となりました。来訪者も多く、内装材や家具の質感にもこだわっています。会社が目指す方向性を感じられるようなインテリアコーディネートです。
来訪者がまず足を踏み入れるエントランスラウンジ。高級リゾートホテルのロビーのようなラグジュアリーな空間です。落ち着いたカラーコーディネートと照明計画で、訪れる人にほどよい緊張感と安らぎの両方を与えてくれます。ラウンジチェアやテーブルの素材や色も、上質なものを選んでいます。用いる色数が少ないとコーディネートが単調になりやすいデメリットがありますが、見る角度や光の当たり方で表情が変わる素材を選び、深みと奥行きを感じられるようにしました。
主に従業員が利用するカフェスペースも、高級レストランやシックなカフェのような雰囲気です。ダークブラウンで統一された、壁や床などの内装材とぴったり合う、ダークトーンの木製テーブルの相性も抜群です。休息や簡単な打ち合わせ、ワークスペースとしても使えます。居心地のよい落ち着があり、リラックスした気持ちで過ごせるでしょう。
重要な打ち合わせには、インパクトのある一枚板のテーブルが置かれたブースが適しているのではないでしょうか。高級レストランの個室と言われても納得できる上質な空間です。抽象的な絵画やオブジェが飾られ、クラシックなテイストのなかにモダンさも感じられます。スタイリッシュな照明もインテリアを引き立てています。
→事例の詳細はコチラ
ダークカラーのコーディネートは、重厚感・高級感・ラグジュアリー感を演出してくれます。今回ご紹介したようにお客様を迎える場所や企業のコンセプトに合わせて、取り入れてみてください。しかし、ダークカラーは多用すると暗い印象を与えてしまい、業務をする場所であるオフィスとしてはふさわしくない可能性もあります。目的や用途によってカラーコーディネートを考えて、魅力あるオフィスを実現させましょう。