オフィスには、さまざまな用途の部屋があります。なかでも、執務スペースと同様に重要なのが会議室です。有意義な話し合いを行うために、オフィスの会議室はどうあるべきでしょうか。
本記事では、会議室をデザインするときに考えておきたい要素やポイントを解説します。WORK KITが手がけた会議室にこだわった実例も厳選して紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
オフィスの会議室は、参加メンバーが集中して有意義な話し合いを行える環境にする必要があります。複数の人が利用する場所でもあり、近年の働き方の変化に合わせ使い方も考えなければいけません。ここでは、オフィスにも必要な要素を考えます。
会議室は、基本的に話し合いを行う場所です。集中して議題についてディスカッションができるようにしましょう。「ガラス張りのために外部の視線や人通りが気になる」「外の音が大きすぎて会議室の発言者の声が聞こえない」などの問題は集中力を妨げます。まずは、会議室を設ける場所そのものの環境から検討する必要があります。
集中力を維持するためには、居心地よくストレスのかかりにくい設備環境も重要です。空調や換気設備を整えましょう。
また照明設備も、しっかり計画してみてください。参加者の顔がしっかり見渡せるように部屋全体を明るくするだけでなく、プロジェクターなどで投影される映像・画像を見るために部屋を暗くすることもあります。シーンによって、適切な照度に切り替えができるような照明計画が大切です。
ノートパソコンの持ち込みやプロジェクター・スピーカーなども使われるでしょう。電源が適切な位置に十分用意されているかどうかもポイントです。
近年、テレワーク・リモートワークが普及し、オンラインでの会議も一般的になりました。一部の人だけオンラインで参加するということも考えられます。そこで、オンラインでの声・音の反響や画面が見やすい位置かどうかなどを考慮しなければいけません。
プロジェクターやスクリーン、スピーカーなど、オンライン会議で使用する器具はすぐにセッティングできるかあるいは常設されているでしょうか。また、それらの器具を収納しておくスペースは用意する必要があります。
会議室に限ったことではありませんが、居心地のよさも重要なポイントと言えます。とくに会議は長時間になる場合もあります。休憩スペースを併設したり、からだに負担の少ないチェアを導入したり、快適に過ごせる工夫をしてみてください。短時間や活発に動きがある会議・ミーティングでは、スタンディングデスクなどを利用してみてもよいかもしれません。
また、常時利用する部屋ではないことから、不十分な換気や温度管理の不安定さも考えられます。一度に多くの人が集まる場所でもあるため、空気環境を整えることも大切です。
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会議室には、さまざまな使用用途があります。例えば、応接室・少人数のミーティングスペース・研修室・ワークショップや講演会会場などが挙げられるでしょう。また、休憩やランチのための場所や集中して作業するために個人が一時的に利用するケースもあります。会社や業務の特性に合わせて、想定されるケースに対応する環境を作ってみてください。
会議室をデザインするときには、内装材や設備だけでなくテーブルやチェアをどのようにレイアウトするかを考えます。会議室の使い方により、適したレイアウト方法は変わるでしょう。ここでは、基本となる会議室のレイアウトについて解説します。
会議参加者が向かい合わせに顔を見ながら意見交換を行うのが「対面型」です。他社との商談や部署の異なるチームでのディスカッションなどに向いています。
4〜6席のテーブルを向かい合わせるように並べて「島」を作る形式です。複数のグループによる研修やグループワーク、小規模のミーティングなどに利用されます。
大人数での会議で一般的なのが、テーブルを「コ」の字型、あるいは「ロ」の字型に並べる配置方法です。コの字型の空いているスペースには、プロジェクター用のスクリーンやホワイトボードなどを設置するケースがよく見られます。
テーブルや椅子を正面に向けて配置するレイアウトは、セミナーや研修・講演会などに向いています。テーブル無しの場合は、簡易的なテーブルが付いた椅子やバインダーを利用するとよいでしょう。
会議室は、企業や利用者の求める用途に合わせてデザインしなければいけません。ここでは、意識すべきポイントを解説します。
会議室をオフィス内のどの場所に配置するかをあらかじめ検討する必要があるでしょう。出入口側が正面になる配置では、会議途中の出入りがあった場合に邪魔になる可能性も考えられます。
また窓からの直射日光がまぶしい、パソコンや机上に反射するといったことがないように窓との位置関係も考えておきます。遮光機能のあるカーテンやブラインドを設置する必要があるかもしれません。逆に窓がない場合は、適切な換気ができるような設備を用意してください。
会議では、発言者の声の聞き取りやすさも重要です。とくに近年では、オンラインでの会議も増えていることから音の反響は深刻な問題です。吸音性の高い壁材や床材を使用するなど工夫をしてください。また、会議中に立ち座りや移動が頻繁に行われる場合は、かたい素材の床では足音が響きやすくなります。カーペットなど、音を吸収する素材を使用するとよいでしょう。
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プロジェクター等での投影がある場合は、室内を暗くする必要があります。部屋全体のオンオフだけでなく、場所ごとの切り替えやスムーズな調光ができるとよいよいでしょう。
大人数で行う会議室や講義・講演会などでは、声が全体に届かない可能性もあります。状況によっては、会場内にいる全員がしっかりと内容を把握できるように、マイクやスピーカーを利用してください。
作業をする場所ではなく、話し合いをすることが前提の場所です。会議に適したテーブル・チェアを使用してください。また、収納家具やコンセントなどが不足しないようにあらかじめしっかり検討する必要があるでしょう。
会議の種類によって、用途に合った使い方ができるような家具・設備を選ぶことをおすすめします。自由に動かせるように可動式のテーブルを選ぶ、カーテンやパーテーションなどで会議室を適切な広さに区切るなどの工夫をしてみてください。
WORK KITでは、会議室や応接室にもこだわったオフィスデザインを手掛けています。ここでは特徴的な3つの事例をご紹介します。
こちらは内装材や家具にこだわった応接室と会議室です。特別な雰囲気に彩られた応接室は、商談や打ち合わせに使われます。その他ライティングやモニター映像による非日常空間の演出は、商品への期待感を高めてくれます。来訪者のわくわくした気持ちを掻き立ててくれることでしょう。
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「先進×有機」がコンセプトの白を基調にしたミーティングルームです。会議室には、吸音パネル「「iwasemi™ HX-α」を取り付けました。意匠性のユニークさと会議中の声・音の反響を抑える機能性を備えた会議室となっています。
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オフィス全体は、ほっとする雰囲気のナチュラルなテイストです。執務スペースやミーティングルームには、インパクトのあるグラフィックを取り入れてアクセントを加えました。リズムのあるグラフィックが、メリハリのある引き締め効果を生み出しています。
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会議室は、社内外の複数の人が集まる空間です。会議だけでなく、研修や講演会など使用用途の幅が広い点も踏まえ、必要な設備や家具を過不足なく用意して集中できる環境をしっかりと整えましょう。