オンオフに関わらず、誰でも健康的な暮らしを送りたいと考えているでしょう。医療や技術の発達に伴い、昔は不治の病とされていたものも治せるようになってきました。一方で、メンタルヘルスに関わる病や新種のウィルスによる感染症なども発生しています。
インターネットの進歩により、働き方も大きく変化しています。事務作業はパソコンを使うことがほとんどで、テレワーク・リモートワークやオンラインミーティングが定着しました。そのため、ストレートネックや腰痛などの不調や、家のなかにこもる生活による運動不足が引き金となる健康被害も起こりやすい傾向です。
そこで、近年は健康的に働く環境づくりを国や企業が行うようになってきました。官民一体で意識している「健康経営」とはどのような取り組みなのでしょうか。本記事では、注目を集める「健康経営」とは何か、また健康的な働き方ができるオフィスのポイントをご紹介します。
人生100年時代が到来すると言われています。年齢を重ねると身体能力は衰え、病気やケガにつながる可能性も高まります。健康に長生きをするためには、若いときからしっかりと身体づくりをする必要があるでしょう。
1日の長い時間を過ごすオフィスでも、心身ともに健康に暮らすためのさまざまな取り組みが行われています。まずは、国や企業が主導する「健康経営」とはどのような取り組みなのかを解説します。
経済産業省によれば「健康経営とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。」とあります。従業員のモチベーションアップや生産性アップなど、業績向上にもつながるとされる取り組みです。
経済産業省では認定制度を設けるなどして、優良な健康経営に取り組む法人を「見える化」により企業の社会的評価を高めるための環境を作っています。具体的には「健康経営銘柄の選定」や「健康経営優良法人認定制度の創設」などが挙げられます。第8回目となる2022年には、32業種50社が健康経営銘柄として選定されました。
これからの長寿命社会に向けて、生涯現役でいられる社会づくりも重要な課題です。医療介護関係者・民間事業者・関係省庁が力を合わせて、心身の健康状態に応じて経済活動や社会活動に参加できる社会・環境づくりを進めています。
もちろん、人任せにせず自分自身でも積極的に健康づくりを心がけるべきでしょう。身近な家族・友人知人・同僚と声を掛け合いながら、いつまでも心身ともに健やかでいられる暮らしの実現に向けて、できることを考え実践してみてはいかがでしょうか。まずは、自治体や企業が行っている取り組みを知ることから始めてみてもよいでしょう。
生涯現役社会で、できる限り健康に活躍し続けるためには、若いうちから健康維持を心がけて生活することが大切です。忙しい毎日をおくるビジネスパーソンのなかには、日々の業務に精一杯で健康に意識が向かない方もいるかもしれません。
「ワークライフバランスを大切にする働き方」を耳にするようになってから、長く時間が経過しました。オンオフのバランスを取ることも重要ですが、これからのオフィスにはオンタイムでも健康的に過ごせる環境であることも求められています。ストレス要素も多く、身体だけでなく精神的にも疲労がたまる日々を一新し、オフィスも健康的な人生を作る場所の1つにしていく必要があるでしょう。
では、健康的に働くにはどのようなオフィスが適しているのでしょうか?オフィスでできる健康を導く環境づくりのポイントをご紹介します。
近年、普及・定着してきたテレワーク・リモートワークでは、コミュニケーションが取れず、孤独感でストレスを感じたという声が聞かれました。一方で、大勢の人がいるなかでは集中できないストレスもあるでしょう。
両方向の要望にこたえるには、チームや部署を越えてコミュニケーションを取りやすい環境を作ると同時に個人で利用できるスペースも作る必要があります。オンラインミーティングも一般的になり、会話や音が外に漏れないような空間もいるかもしれません。テレブースやパーテーションを使い、スペースを上手に活用してみてください。
健康的な生活のために、適度な運動が推奨されています。デスクワークがメインの仕事の方はとくに身体を動かす機会が少なく、運動不足になりやすいでしょう。休憩時間に気軽に運動ができるように、オフィス内にジムを作る企業も増えてきました。
あるいは、社内でウォーキングイベントを開催する、トレーナーを招いて体操やストレッチ指導を行うなど、積極的に身体を動かすための企画を行うケースも見られます。オフィス内に運動をする場所を設けられない場合は、近隣のジムを割引利用できる支援などがあると退社後に気軽に立ち寄れて健康的な身体づくりの意識が高まります。
運動と同様に休むことも大切です。集中して仕事に取り組むことも重要ですが、リラックスして身体や目を休める時間を取る必要もあります。オフィス内に休憩スペースや仮眠室・救護室を設けて、適度に休める環境を整えるとよいでしょう。また、急病などで体調不良になった場合でも、横になって休めるような場所があると安心です。
休憩と似たようなものですが、気分転換ができるような環境を充実させると心の充足度が高まります。庭やテラスなど、外気に触れられるようなエリアもリフレッシュに最適です。また、休憩スペースや食堂などでは、コーヒーやお茶などを飲みながら、ゆっくり休めるようにしておくとよいでしょう。
気分転換を図ることで集中力が高まり、新しいアイデアが生まれることもあります。健康的な暮らしを送るには、身体的な病気やケガだけでなく心の満足度を高め、ストレスを軽減させることが大切です。
食事をしっかり摂ることも健康的な生活には重要なポイントです。栄養バランスの考えられた充実した食事をオフィスで食べることができると嬉しいのではないでしょうか。健康経営を考えるオフィスでは、社内食堂を設けたりケータリング・社食サービスを福利厚生として取り入れたりするケースも見られます。忙しい日々だからこそ、おいしく食事をいただく時間も心のゆとりを生むきっかけの1つになるでしょう。
【関連記事】従業員の健康サポートに!社食サービスはいかが?
WORK KITが手掛けた、健康的なワークライフをサポートするアイデアや環境づくりをしているオフィスをご紹介します。
ユニットハウスに新設した事務所の一角に、ジムスペースを設けた事例です。トレーニングマシンを設置し、本格的に身体を動かすことができます。2階にはボルダリングを備えたラウンジのほか、仮眠室を設けました。ラウンジではゆったりとくつろぎ、リラックスして過ごすことができます。
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こちらもジムスペースをオフィス内に設けた事例のご紹介です。シンプルな内装ですが、グリーンをふんだんに取り入れたリラックス空間となっています。業務の効率・コミュニケーション・社員の健康をテーマに作られたオフィスです。
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多様性のある働き方を提案するために一新されたオフィスには、フリースペースのカフェテリアやおこもりスペースが設けられました。また、本格的なジムマシンも用意されており、しっかりと身体を動かすこともできます。
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広く開かれた窓の横には、靴を脱いでくつろげる畳スペースを設けています。リフレッシュスペースとして休憩したり、簡単なミーティングをしたりできます。また、トレーニングスペースも併設し、運動をしながらリフレッシュ可能です。
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最新のボルダリングシステムを導入したオフィスです。芝生スペースもあり、リラックスした雰囲気のなかで楽しく働ける工夫が施されています。懇親会や休憩スペースなど多目的に利用できるコミュニケーションスペースも併設されています。
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誰もが望む健康的な暮らし。長い時間を過ごす職場だからこそ、健康的に過ごせる環境整備が重要です。「健康経営」を意識したオフィスで、社会活動を生涯現役で楽しめる生活を見据えて楽しく働きましょう。