株式会社アトラエ様の3回目となるオフィス移転プロジェクト。事例ページでは掲載していない写真と共に、ワークラウンジや造作デスク、他スペースなど、より深堀してご紹介します。
そして、オフィスだからこその機能や社員とのコミュニケーションを図る場所であるワークプレイスの重要性。リモートやオフィスを組み合わせたハイブリッドワークを見据えながら、フレキシブルに働ける環境について考えてみました。
フロア全体に広がるワークラウンジは、勉強会や社内外のイベントなどにも活用されており、自社だけでは得られない情報交流の場にもなっています。当初のワークラウンジはテーブルやチェアを組み合わせたレイアウトを考えていました。
しかし、その場合だと人数が限定されてしまうため、もっと気軽で自由な会話ができるように動かせる造作スツールをデザインしました。スツールなのでフレキシブルに組み合わせることはもちろん、天板トレイを組み合わせてディスプレイやテーブルなど自由な使い方が可能になっています。
窓際の方には大人数が座れる緩やかな曲線のベンチソファをデザイン。レザーやファブリック、木など素材にこだわったもので構成しながら、人が自然と集まり、全体を通して快適な空間になっています。
空間のメインであるビッグカウンターは、社員同士が気軽にランチを食べたり、仕事終わりにアルコールが楽しめるコミュニケーション・ハブとして機能。こうした人と人とのリアルな繋がりや何気ない会話は、プロジェクトのアイデアが生まれるきっかけ作りのひとつにもなっています。
また、スツールやソファがあるスペースとビッグカウンター奥とでは少しの勾配があるため、それによってワークラウンジ全体の開放感も演出しました。
ワークスペースは、機能性に優れた造作デスクと以前から使用しているオフィスチェアを組み合わせました。柔らかなホワイトベースにしながらも、単調にならないようにそれぞれ内装材を変えることで質感に違いを出し、表情をつけています。
オフィス空間とトーンを統一させるために使用した造作デスクのリノリウム天板は、カラーも豊富で傷がつきにくく手入れがしやすいのも嬉しいポイント。普段からラップトップパソコンを使用する社員のために、就業後は引き出しの中に格納することでデスク上の整理整頓を促します。
また、通常は天板に取り付けるモニターアームも、造作による取り付け位置によってデスクトップを浮かせています。そのため配線周りがすっきりするのはもちろん、デスク全体が広々と使えるので十分な作業スペースが確保されました。
ちょっとした打ち合わせができるソファスペースは、ワークスペースそばの社長室の中にもあります。来訪者とパソコン作業やランチミーティングをする場面が多いため、ソファとテーブルの高さにこだわりました。使い勝手やデザインを考えた場合は既製品ではなく、造作にすることで自由度の高いものができるでしょう。
ワークスペースの一部には畳のスペースがあり、お子さんがいる社員はそばで見守りながら安心して働くことができます。社内の福利厚生として育児サポートがしっかりされており、子連れで仕事をする社員さんも多いそうです。仕事と子育ての両立は、こういったオフィススペースを有効的に整えるところから可能になるのかもしれません。
ワークラウンジの周りにはコンセントレーションブースやミーティングルーム、セミナールームなど目的にあわせて働く場所を用意しました。ワークラウンジをベースに、快適なソロワークやクリエイティブを創出する空間がオフィスの価値を高めてくれます。
コンセントレーションブースは、自席を離れて集中したいときや気分転換をしたいときなどに利用できる個室スペース。コロナ禍におけるオンラインMTGが増えたことで、より頻繁に使われるようになっているそうです。カーテンやカーペットなど柔らかな素材で、コンパクトながら居心地の良い空間を実現。
ガラスで開放感のあるミーティングルームは、空間に合わせてアートワークもデザイン。セミナールームは、勉強会や新卒採用、イベントなど多目的な使い方が可能になっています。
自宅やカフェでは味わえない企業文化や社員の想いを感じられるのがオフィスです。フレキシブルに働ける環境を整えながら、オフィスはクリエイティブの創出や気軽な交流が生まれる場所として見直す必要があります。
これからはリモートとオフィス、それぞれの良さを併用したハイブリッドワークを意識しながら、ワークスタイルに変化を与えて新しい働き方に柔軟に対応することが大切です。
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