サウジアラビアの出版社であるマンガアラビアが、グローバル拠点として日本法人「マンガインターナショナル」を設立。東京でのオフィス新設プロジェクトに参画しました。
エントランスには、”始まり”を表現した意匠を凝らしています。シャープで強い光を放つライン状の照明は、漫画のコマを模っており、ストーリーを描き始めるための一コマと、新しいチャレンジに踏み出す同社の精神とをリンクさせています。その奥には、床から天井までを覆う半円状の壁をしつらえました。同社が出版した漫画のさまざまなシーンを飾った壁は、コマが浮いているように見える工夫を施しており、ラウンド状になった壁と合わせ、奥行と没入感を演出しています。
エントランスから続く通路は会議室エリアにつながっており、スムーズに来客を迎えられます。画一的にならないよう、部屋ごとに異なるデスクやチェアをセレクトし、どれも上質さが漂う仕上がりになっています。
カフェエリアには、真裏に位置するエントランスにしつらえた壁の孤を活かして曲線を取り入れました。カウンター後ろには、同社から出版された漫画をディスプレイできるよう大容量の棚をつくりつけています。家具や照明の形状だけでなく床面の切り替え、造作のカウンターや棚の角もラウンド状に仕上げ、緻密なディテールが空間の完成度を高めています。
光がたっぷりと入る執務エリアには、固定席の他に、リフレッシュスペースを設けました。トルコ、インド、ロシアなど、同社の漫画と関わりの深い国々の家具で構成され、グローバル企業らしい個性ある空間になっています。
CLIENT | マンガインターナショナル合同会社 |
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BUSINESS | 漫画制作・翻訳 |
AREA | 東京都港区 |
FLOOR | 330坪 |
PURPOSE | オフィス新設 |
PERIOD | 1年 |
PM | 赤井 陽子 |
DESIGNER | 工藤 健太郎 |