スチール家具が中心となって構成されるオフィス環境の中、手作業でうまれた木工家具は際立つ存在感で空間を魅了してくれるアイテムです。安くもないし、製作期間もかかるけど、一度納品すると長く愛着を持って使える物。それは作り手のプロセスからすでに生まれているのかも知れません。
東京の郊外にある木工家具の工場。現在は一人で運営されています。人工資材で作る家具ではなく、あくまでも無垢や突板での家具製作の面白さと拘りを感じながら、営まれています。
年を積み重ねた存在感のある工作機械が所狭しと並びます。
基本製作図。しかし設計者の製作図に捉われず、作り手としての収まりや見栄えを考えながら製作を加えていくそうです。こうして作り手目線が加わることで、一層の深みが増します。
メインとなる脚部のアールを製作するため、木片をカットし接木を作ります。
ベースとなる脚部に接木を張り合わせる工程。入念に固定し、貼り合わせます。
脚部の曲線を作るためのベースが完成。これでようやく曲線的にカットできる準備が整いました。
カットし脚部の完成です。
無塗装の状態となる天板。ここから塗装作業に進みます。テーブルは強度を考えてウレタンクリアーにて。
仮組みをし、塗りたてたばかりの天板。乾きをみて納品です。
天板と脚の組み上げ。
拘った曲部はとてもクールに仕上がりました。
完成写真です。木目の存在感は落ち着きを感じさせ、おもてなしには十分な応接室となりました。
オフィス家具を全て手作りにするのはハードルが高いですが、ワンポイントで存在感と愛着のある手作り家具を置いてみるとオフィス全体の雰囲気も大きく変わってきます。オフィスデザインを考える上でそれはとても重要なことなのです。
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