オフィスの移転や統合、そしてレイアウトの変更には、様々なメリットがあります。
これらのことによって、今まで稼働していなかったスペースを削ることが可能です。
スペースを少し削るだけで、年間数百万円のコスト削減につながりますし、デスクの位置を少し変えるだけでも省スペース化ができます。
削っても支障のないスペースはどの職場にもあるので、本当に働きやすいオフィスのためには、無駄なスペースを削るという視点も求められます。
もちろん、オフィスレイアウトのメリットはコスト面だけではありません。
作業効率を上げること、社員同士の連携をスムーズにするなど、社員のモチベーションレベルを上げる効果もあります。
オフィスレイアウトは、経営者と従業員双方の利害を一致させ、共に働きやすい環境を創出しているかどうかも大事なファクターです。
与えられたスペースを最大限に活用することが基本であり、それはコスト面の管理にもダイレクトにつながっています。
職場には多くの場合、外回り営業がメインの部署が存在します。
そうした人たちは、各自に専用の机があったとしても、実際に使う時間はあまり多くはないのではないでしょうか。
つまり、デスクワーク中心の人に比べ、外回り中心の部署は専用の机がなくても特に困らないということです。
そこで近年では、オフィスにフリーアドレス制を導入する企業が増えています。
フリーアドレスとは、各社員に固定の席を設けず、オフィスを全員で共有できるスペースにするものです。
こうすると専用の机を用意する必要がなくなり、スタッフが増えても対応しやすくなるというメリットがあります。
また、デスク自体をサイズダウンして面積を削減すれば、状況に合わせてフレキシブルに活用するフリースペースが生まれます。
人が少ない時にはミーティングスペースにして、人が増えたときはワーキングスペースにするのもアイデアです。
スペースそのものが限られている場合には、フリーアドレスというスタイルは効果を発揮します。
別部署の人と一緒に仕事をすることで、刺激を得られるという狙いもあります。
最近は、企業内のペーパーレス化が進んでいますが、それでもなお書類に囲まれて業務を行なう企業はたくさんあります。
実はオフィス内の書類のうち半分は廃棄可能で、本当に重要な書類は半分に満たないことが指摘されています。
ペーパーレス化を推し進める中で、社内の書類保管スペースを削れば、オフィススペースの有効活用が実現します。
保管スペースの削減に伴うオフィスレイアウトの抜本的な見直しは重要です。
一方、機能を一か所に集約するのも効果的です。
各階に会議室がある場合は、それを1フロアに集約させたり、可動式のパーテーションで区切るなどは、空間のフレキシブルな活用につながります。
分散していた会議室を1フロアにまとめるだけで、無駄なスペースが大幅に削減できるのです。
賃貸オフィスの場合、フロアを統合して賃料が節約できることは、大きな魅力になるのではないでしょうか。
普段気づかない無駄を発見するのは、オフィスレイアウト変更に際してのプランニングの段階です。
コストを削減したい、管理しやすくしたい場合は、オフィスレイアウトの思い切った変更が奏功します。