人員増加などに伴ってオフィス移転をすることになった場合、移転先のオフィスのレイアウトを新しく考えることになります。移転はオフィスレイアウトを一新する良い機会になりますが、コスト面なども考えた良い計画を立てなければなりません。
この記事では、オフィス移転時のレイアウトに関して失敗しないための5つのポイントを紹介します。
目次
1、オフィス移転に伴うレイアウトの失敗しない為の5つのポイント
1-1オフィスの移転目的を明確にする
1-2従業員の声を反映させる
1-3ゾーニングを洗い出す
1-4依頼する業者を選定する
1-5移転先の設備を使えるか検討する
2、オフィス移転の流れを教えて!
2-1移転目的や会社の要望を洗い出す
2-2レイアウト業者の選定と打ち合わせ
2-3社内への通達や引っ越し準備
2-4各種届出作業や原状復帰
3、まとめ
現行のオフィスのレイアウトを変更するのではなく、オフィスそのものを別の場所に移転する場合は、単純な変更よりも多くの作業が関係してきます。移転先候補地の選定や、現オフィスの原状復帰などが関係してくるからです。
スムーズなオフィス移転と、業務効率や従業員のモチベーションアップに繋がるレイアウト案などを実現するために、失敗しないための5つのポイントを紹介いたします。
■1-1オフィスの移転目的を明確にする
まずは、なぜオフィスを移転する必要があるかを見極めることです。
【オフィス移転の目的の例】
・従業員増加に伴って現行のオフィスが手狭になってしまった
・賃料の見直しが必要になった
・従業員の通勤や業務の円滑化のために、立地を変える必要があるから
上記のように移転する目的を明確にします。
もし従業員増加に伴う移転であれば、当然、現行のオフィスよりも広いオフィスフロアが必要になるでしょう。ただし、注意点があります。単純にオフィスを広くすれば問題は解決するかもしれませんが、それに伴って賃料が大幅にアップしてしまうとしたら、コストが重くのしかかってくる恐れがあります。「30人から60人に従業員が増えたので、オフィスを2倍の規模にしたい」という単純計算では、会社の経営上良い判断とは言い切れません。
まずは、現行のオフィスが手狭になっている理由を割り出して、それを新しいオフィスのレイアウトで、改善すべきポイントとして考慮することが大事です。現行のオフィスよりも多少大きくなるとしても、レイアウトを工夫してスペースを確保する方が、経済的になる可能性があるからです。
例えば、全ての社員に特定のデスクを割り振るのではなく、フリーアドレスのデスクを導入して、どこでも好きな所に座れるようにすれば、デスクの総数を減らせるかもしれません。従業員が100人いるとしても、そのうちの2~30人は営業などで外出していることが多いのであれば、必ずしも100のデスクが必要とは限りません。
オフィスはレイアウトしだいでもっと快適な空間にすることができます。候補フロアを探す場合は、従業員の普段の業務スタイルなどを考えたレイアウトを模索しながら行うのが良いです。
■1-2従業員の声を反映させる
移転の理由とも関係してくる点ですが、移転はオフィスを一新する上でまたとない機会になります。現行のオフィスで改善すべきポイントをしっかり洗い出して、それを新しいオフィスのレイアウトに導入するなら、生産性や社員のモチベーションアップを同時に実現しやすくなります。
例えば、日本の多くのオフィスは島型のデスクレイアウトを採用しています。複数の従業員が対向式に座っていて、端っこに上司が座るというスタイルです。このようなスタイルはグループワークには向いていますが、プライバシーの確保や、個人の裁量で業務を進めるクリエイティブなタイプのスタイルには向いていません。
従来のオフィスのレイアウトにとらわれず、スクール式やフリーアドレス、ブースタイプなど、様々なデスクレイアウトの中から最も理想的な形を追求することが大切です。理想形を見つけるには、やはり従業員の声を聞くことが重要です。例えば以下のような内容のアンケートを取るのも良いです。
・デスク間の距離がもう少しあると良いと思うか?
・デスクの大きさや壁面との距離はどうか?
・動線がシンプルだと感じるか?
・取り入れてほしい設備やスペースは何か?
・今のオフィス環境にやる気を感じるか?
このようなアンケートを取ると、不満点や改善点がたくさん出てくるはずです。移転を機に従業員の働きやすさや労働意欲を意識したレイアウト作りをするようにしましょう。
■1-3ゾーニングを洗い出す
ゾーニングとは、オフィスのレイアウトを決める時に各スペースの配置を考えるプロセスのことです。オフィスには様々な部署やスペースが存在します。例えば以下のようなスペースを意識すべきです。
・クライアントスペース(お客様が立ち入ったり利用するスペース)
・セキュリティルーム(重要機密などを保管すべき場所)
・エントランス
・会議室
・給湯室やカフェカウンター
・各部署のスペース
・役員室
他にも細かくあげればたくさんあります。こういったスペースをどのように配置するかによって、社員たちの動きやすさはだいぶ変わってきます。例えば給湯室がオフィスの端っこにあれば、オフィスの広さにもよりますが、そこから遠い部署の従業員は不便を感じるかもしれません。エントランスから離れた場所にクライアントスペースがあれば、クライアントにオフィス内の様々な部分を見られやすいでしょう。
部署間の隣接具合も大切です。交流が比較的多い部署同士を隣接させるなら、社員が無駄のない動きをしやすくなります。しかし適当な配置にすれば、無駄な距離を動くことになるでしょう。
■1-4依頼する業者を選定する
どんな業者に依頼するかを考えるのも大切なポイントです。これはコスト面とレイアウトの満足度から特にそう言えます。
例えば、内装工事業者に一括してデザイン設計や施工、オフィス什器の調達などを依頼すると手間は省きやすいです。しかし、オフィス家具の購入などで無駄な中間マージンが発生してしまう恐れがあります。
さらにレイアウトに関しても、会社側の声を反映させたオフィスデザインというより、業者が得意としているデザイン案を勧められてしまうかもしれません。そうなると従業員の声がイマイチ反映されません。
ですから業者を選ぶときは、これまでの施工実績や施工事例をよく確認し、デザイン案も多彩なアイデアを出してくれるかを見極めることが大切です。他にも十分なヒアリングをして、従業員の声を取り入れたレイアウトを考えてくれるか確認することも大事です。
■1-5移転先の設備を使えるか検討する
移転先のフロア候補を確認する時は、居抜き物件を探すのもポイントです。居抜き物件とは、前の借主が内装をそのままにした状態で退去した物件です。飲食業界ではわりとメジャーな物件タイプですが、居抜き物件なら壁紙や配線、空調などをそのまま使える可能性が高いです。
新しいレイアウトのオフィスを開設する時に、居抜き物件の設備で使えるものがあれば、そのまま有効利用できます。そうすることでコストを削減することが可能です。
オフィスを移転する時には、どのような流れになるのかも解説しましょう。移転先やオフィスの規模、会社の都合などによって細かい点は異なりますが、おおまかな流れを理解しておくとスムーズです。
■2-1移転目的や会社の要望を洗い出す
先述のように、移転目的が何かをはっきりさせ、新しいオフィスで実現したい項目をリストアップします。条件をある程度書き出しておくと、移転候補地やレイアウト案を後で絞りやすくなります。
■2-2レイアウト業者の選定と打ち合わせ
レイアウト案を考案してくれる業者を選定します。ここで十分にヒアリングしてもらい会社側の要望を伝えます。良心的な業者であれば、従業員の声をできるだけ反映させつつも、最適なゾーニングやデスクレイアウトを踏まえたプランを提出してくれます。
打ち合わせの際には、具体的な見積もり額や施工日数、関係業者との契約などについての話を詰めるようにしてください。
■2-3社内への通達や引っ越し準備
レイアウト業者との話がまとまったら、社内に引っ越しの日程やオフィス移転に伴う業務の変更点などを伝えます。十分前もって伝えるなら、スムーズな移転が可能になります。取引先などへの必要な連絡も忘れないようにしましょう。
■2-4各種届出作業や原状復帰
移転に伴って、法務局や税務局、社会保険事務所などに必要な届け出を行う必要があります。移転した日から2週間~1か月以内に行わなければいけない場合があるので、移転日よりも前に届け出の日取りを計算することが大事です。
また、移転後に現行のオフィスの原状復帰作業を行います。居抜き物件にするかなど、現行のオフィスのその後の使い道がどうなるかによっても変わってきますが、特に居抜き物件にするわけでなければ、原状復帰となります。
オフィスを移転する時は、レイアウトや社内のデザインを大きく一新させる良い機会になります。紹介した5つのポイントも意識しながら、これを機に従業員が働きやすく、効率的な業務につながるレイアウトを検討してみてください。
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