効率的なITシステムのレイアウトとは

ITの普及がもたらす問題点

ITの進化・普及は、人々の就業スタイルそのものを大きく変えました。
時間や距離の制約から解放され、コストの大幅な削減が実現するITインフラの恩恵で、
業務はかつての時代に比べて飛躍的にスピードアップしています。
しかし、頻繁なレイアウト変更や機器の追加・増設に伴って、
LANなどPC関係の配線が乱雑になってしまう例は非常に多いものです。
混雑した配線は見た目が悪いばかりか、ケーブルやコード類を踏みつけたり、
通行時に足をとられたりで、思わぬ事故につながる可能性もあります。
これらについては、早期の抜本的な改善が必要です。

「人こそが主役」のオフィスコンセプトへ

21世紀に入り、オフィスづくりのコンセプトは、ITのハードを中心としたスタイルから、
「人が快適に働ける環境とは何か」を追求する方向にシフトしつつあります。
モノや情報の中心に存在するのは、あくまでも人。
この真理を踏襲した新しいITオフィスが求められていると言えます。
しかし、すでに行き渡った感のあるハード類を、働く人にとって快適に配置することが
生産性の向上につながるとするならば、オフィスデザインに対する認識や重要性を
さらに新しい視点で捉え直すことが不可欠となってきます。

IT時代のワークスタイルを見つめて

IT型の業務の特長の一つが、風通しの良いフラットな組織体系である点です。
従来のトップダウン方式から、職能や階級を超えたコミュニケーションが
重視されるようになり、管理職と一般社員との間に壁を作らない
オープンな空間が求められるようになりました。
もう一つは、ワーキングスペースや就業時間を固定化せず、
社外にも仕事の場を複数持つ就業スタイルが定着したことが挙げられます。
そのため、社員が定席を持たないフリーアドレス式のデスクレイアウトを
採用する企業も増えています。
これからのオフィスづくりには、ITインフラの再構築への理解と、
計画的かつ入念なプランニングが成功のカギとなるのです。